運命の3曲 (#56 wise)



ねぇ、honey達。
『おどるポンポコリン』を作曲したのが織田哲郎さんだったって知ってたかい?

すごく驚きだよね?


wiseは知らなかったんだ。つい昨日までね。今日は知っているんだ。

つまり、忘れない限り昨日からはずっと知っている事になるだろうね。



今から、おじさんみたいな事を言うよ。


ん?なんだい?

『先に「おじさんみたいな事を言うよ」と言っておけば、おじさんみたいに思われないんじゃないか、という魂胆ですね?』

だって?

その通りさ




昨今は検索サイトのヤホーを使ったりすれば、なんでもすぐに調べられる。

好きなアーティストがどんな見た目なんだろう?

このミュージシャンのミュージック・ビデオを見たいなー。


とか、指先一つでプリンプリンプリーンと簡単に見ることができるよね。




wiseは小学5年生の時に、1学年上の姫野君に1本のカセットテープを貰ったんだ。

姫野君はブラジルと日本のクォーターで、弟と一緒にブラジルからwiseの町にやって来たんだ。


外国から来たなんて、田舎の子供達からしたら完全なるヒーロー。
wiseは彼とも弟とも仲良くなったんだ。


そのカセットの中には姫野君のオススメの音楽が3曲だけ吹き込まれていた。


1.『紅』X

        (確かX JAPANになる直前だった)

2.『zero』B’z

3.『決戦は金曜日』DREAMS COME TRUE


この3曲がwiseの運命を変えたと言っても過言ではない。
ヤングwiseはこう思ったんだ。

最高にクールでヒップだ

と。

3組のアーティスト全部すごく好きになったんだけど、

「この人達、どんな見た目をしてるんだんべ?見てみたいプリキー。」

と特別に思ったのは、やはり一番過激に感じた音楽、

Xだった


やはり怖そうな人達なんだろうなぁ。

きっと光GENJIみたいな感じの人達ではないだろうなぁ。

と、妄想は膨らんだ。


当時は新聞の片隅にCDの宣伝が載ったりしていたんだ。
その中にちょっと悪そうな感じの5人組がいて、「きっとこの人達だ!」って思ったらユニコーンだった。

実際に本当のXの姿を確認する事が出来た時、ヤングwiseはこう思ったよね。

すごく妖怪だよね?

と。

本当に姫野君には感謝さ。
中学に入って、会わなくなった。
中3くらいの夏祭りで、久しぶりに見た姫野君は、

特攻服で

自転車こいでた




姫野君の弟は、

リーゼントで

ロカビリー踊ってた




そう考えると、本当に想像もつかないくらい世界は変わっていくよね。



変わってないと思ってる事も、気が付けば変わっていたりする。

例えば、かつてトマトは子供が嫌いな食べ物ランキング不動の1位というイメージだった。
しかし、今の子供達はトマトを食べられる子が多いのだ。

子供が変わったのではなく、トマトが美味しく食べやすくなったのだ。




きっと少しずつ、本当に少しずつ変わっていったんだよ。

嫌われ者が、そうじゃなくなってるんだぜ?

人だって変われるんだよ。きっと。


すごく素敵だよね?


It's time to say good−bye 

I love you,L'Arc〜en〜Ciel 

With love,

 From wise