スーパー『オギノ』の奇跡 (#72 wise)
何となくhoney達も気づいていると思うけど、wiseは何回も奇跡を起こしているんだよ。
奇跡
その言葉は生半可な出来事で使ってはいけない事は分かっている。
それを理解した上で言っている。
wiseは奇跡を起こしているんだ
大学生wise(大学生のwise)は山梨県に多く点在するスーパーマーケット『オギノ』城東店でアルバイトをしていたんだ。
オギノ城東店
そこはオギノ全店舗の中でもダントツで万引きが多かったり、舘ひろし氏の大ファンのオバ様が生写真を見せびらかしながら買い物をしていたりと、なかなかヒップな店舗だった。
そのアルバイト中に奇跡を幾度となく起こしているんだ。
今回はその中の1つの奇跡を紹介するよ。
wiseは品出しの担当だった。
いつものように、パンのコーナーで品出ししていた時の事だった。
その日はお客さんがあまり多くなく、ゆったりとした時が流れていた。
どうにかしてwiseと食事に行こうと、あの手この手で誘ってくるマダム達を振り切りながらパンを品出ししていた。
すると、パンのコーナーのどこかから不思議なオーラのようなものがwiseに届いたんだ。
音が聞こえるわけでもなく、風が吹いてくるわけでもない。
漠然とした表現になってしまうが、
オーラのようなもの
としか言いようの無いものだ。
その瞬間に、マダム達は忽然と姿を消した。
舘ひろし氏の生写真だけが床に落ちていた。
wiseは
すごく不思議だよね?
と口に出していた。
これがwiseの人生で初めての『すごく不思議だよね?』だった。
「オーラの発信源を特定しなければ、大変な事になる!」
と、wiseは理由のない焦燥感と強迫観念に支配された。そしてパンの棚を一段一段、集中して観察していった。
すると、
一つのアンパンにwiseの眼が停まった。
眼が停まったと言うよりも、停められたと言う方が正しいのかも知れない。
車を運転していて、違反をした自覚がないのに警察官に急に停められるのに似ている。
なんの変哲も無いアンパン
とにかく、他のパン達となんら変わりの無いアンパンだった。
ただオーラのようなものを放出していた
wiseはどうしたら良いのか、全くわからず立ち尽くした。
【wiseはアンパンを見つめた】
3メートルくらい離れた所から、見つめた。
ジャムやシリアル、コーンスープの粉末などが陳列された棚の前あたりから見つめた。
【アンパンもwiseを見つめていた】
もちろん3メートルくらい離れた所から見つめていた。
クリームパンとチョコレートパンの間から見つめていた。
お互いが文字通り微動だにせずに見つめ合うだけの時間が、ただただ流れた。
その間、何度かバチバチッという電流のようなものが弾ける感覚もあった。
そして20分後
奇跡は起きた
なんの前触れもなかった
ただ【その時が来ただけ】
その出来事はそんな顔を浮かべていた
まるでスマートフォンが
目覚ましを鳴らすみたいに
なんと、
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