ボクまだ大丈夫だよ (#170 wise)




最近、本を読んでいない


読書の秋と言うが、wiseは今くらい寒くなると何故か本を読みたくなる。
wiseはこう見えて本をよく読む方だったんだ。
最近はホーミーや、ブロギングで忙しいから読む時間がないんだ。

本?なんだそれ?うめーのか?


って見た目だよね?

中学生の頃、ミステリーを好んで読んでいた。ミステリーを読むようになったのは、

同級生の千島(チシマ)君の影響なんだ


千島君は中学2年生の途中で隣の学校から転校してきたんだ。
眼鏡をかけており、体が驚くほどガリガリで典型的な真面目タイプの少年だった。

転校初日になぜか、

両手両足に

それぞれ5kg

計20kg

の重りのバンド

を付けてきた


1時間目の国語の授業中にサッカー部のいじめっ子に発見されてしまった。
休み時間に隣の空き教室に連れて行かれ、皆んなに取ら上げられてしまったんだ。

もちろん2時間目の休み時間に、wiseが全員を呼び出した。そして、

相撲で勝ち、取り返したよ


千島君との交友はそこから始まった。
wiseはクラスで1番早く学校に登校していた。
彼が転校してくるまではね。

それからは彼が1番

wiseが2番

 
彼は読書が大好きで、wiseが教室の扉を開けると必ず本を読んでいた。とても整った姿勢で読んでいた。本に敬意をはらっているかのように。
ほぼ毎日違う本を読んでいたから、もの凄い速さで本を読んでいたんだろう。

だから、wiseにたくさんの面白い本を教えてくれたんだ。

彼は少しいじめられていた


そこまで酷いものではなかったようには思うが、酷いか酷くないかは第三者が決める事ではない。
酷いか酷くないかなんて、関係ないような気もする。
へっちゃらだったのかもしれないし、すごく辛かったのかもしれない。

あまり感情を表に出さないから、全く分からなかった。wiseも子供だったから分からなかった。

wiseは千島君とも、意地悪をする側とも仲が良かったから複雑な気持ちだった。
助ける事ができた事もあった気もするし、出来なかった事もたくさんあった。

修学旅行で千島君と同じ部屋になった。5人部屋くらいだったと記憶している。
皆んなが寝静まった後、千島君は寝言を言っていた。

まだ大丈夫だよ

ボクまだ大丈夫だよ





寒くなって本を読みたくなると


千島君を思い出すよね?

It's time to say good−bye 

I love you,L'Arc〜en〜Ciel 

With love, 

From wise